2017年05月17日(水) 晴

今年もルビーロマンの成長の様子を不定期でお届けします。

昨年は既に実った状態からの連載開始でしたが、今年は花が咲く前の状態からお届けいたします。今年も快く取材を受けてくださった農家の方には心から感謝申し上げます。

風の強い昼下がり、昨年の収穫時期には鬱蒼と茂っていたルビーロマンの木は、まだ列がはっきりと区別できるくらいにすっきりとしていました。

去年の様子と比べてみると、その差は一目瞭然です。

実っているときには、隙間から辛うじて青空が覗けるほどに茂っていたのを思うと、その差は歴然です。

こちらはまだつぼみになる前の、本当の初期の段階です。ここからあの大きなルビーロマンが実るなんて、想像もできませんね。

もう少し成長が進んだ段階になると、かろうじてぶどうの形が見えてきます。

木全体に目をやると、このような房が無数にあることがわかります。これが全てあの大きなルビーロマンになると思うと、とても楽しみですね。

しかしながら、これだけたくさんある房のほとんどが切り落とされてしまいます。何ともったいない!と思いますが「ルビーロマン」と認められるぶどうをつくるためには絶対に必要な工程です。

少しでも良くない房はや粒は容赦なく落とされ、「ルビーロマン」を名乗れるのは本当に数えるほどの房だけです。高価なのは数が限られているから、数が限られているのは品質を保つため。そしてその品質を保つために生産者の方々は並々ならぬ努力を毎日続けています。

畑という単位ではなく、木という単位でもなく、さらには房という単位でもなく、本当に一粒一粒に手をかけて、初めて「ルビーロマン」と認められるぶどうがうまれます。

またこのとき「花穂整形」と呼ばれる作業が行われます。これは最終的に房となる花穂先端部以外の花蕾を取り除く作業です。こうすることで最終的に房となる部分に栄養が集中します。

これが花穂整形後の様子です。ひとつ前の花穂整形前の様子と比べると、先端の房の部分以外が落とされているのがわかります。

もう少し成長が進むと「キャップ」と言われるつぼみの状態になります。

さてここで質問です。このつぼみが開花すると、どのような花が咲くでしょうか?私自身もぶどうの花を見たことがなかったので全く想像もつかなかったのですが、近づいてよく見ないとわからないくらいのかわいらしい小さな花をしていました。

これが一つの花です。中央がめしべ、その周りに5つのおしべが見てとれます。あの大きな実からは想像もできないような、本当に小さな花ですね。

もっとたくさん開花している房を見てみても、華美な様子は全く見られません。言われて近づいてみなければ、開花しているのもわからないくらいの飾らない花です。

さて、もう一度畑に目をやると、あちらの列とこちらの列でつるの向きが違うことに気づきます。

太陽の光を求めてか、つるは自然と上へ上へと延びていきます。そこで、1本1本丁寧に留めていきます。

向きが全然違うのが見てとれますね。出荷される果実となる房はもちろんのこと、木やつるの1本1本まで手間暇をかけています。

このような手間は、正直に言うと商品を手にしたときには全くわからないことです。しかも、手間をかけたからといって必ずしも良い商品が出来上がる保障はありません。どれだけ手間をかけても悪天候一つで出来が悪くなってしまうこともあります。

不作の年は基準を満たせない個体が増えるので出荷数が減り、必然的に価格は上昇します。基準を緩めれば、出荷数は一時的には増やせるので価格の上昇も抑えられます。ですがそれを一度でも認めてしまうと、ブランドの価値はみるみるうちに崩れていきます。

品質を維持できなければ、それはもうブランドとしての価値を失ったも同然です。そうならないために厳しい基準を設け、日々見えないところで努力を重ねて初めて出荷されるのが「ルビーロマン」というぶどうです。


最後までお読みいただきありがとうございます。次回の更新は10日後を予定しています。